虫歯は、誰のお口の中にもある歯垢(プラーク)に潜む虫歯菌が食べかすに含まれる糖分をエサに酸を出し、その酸により歯が溶かされる病気。虫歯になる原因には、虫歯菌・糖分・歯質・歯磨きの4つの要因があります。これらが重なり合うことで虫歯になりやすくなると言えます。
虫歯菌 |
虫歯菌は歯垢の中に潜んでいます。虫歯菌が排出する酸が歯を溶かし出します。 |
糖分 |
口腔内に残った糖分を栄養にして、虫歯菌は酸を産生します。 |
歯質 |
もともと歯の質が弱い場合は、虫歯菌の排出する酸に歯が溶かされやすくなります。 |
歯磨き |
食事をして30分ぐらい経過すると、虫歯菌の動きが活発になります。また、酸の栄養となる食べかすを除去できる歯磨き方法でなければ意味がありません。 |
「歯の再石灰化を促して……」というフレーズを最近よく耳にすると思いますが、「歯の再石灰化」とは一体何なのかご存知ですか? 以下に「再石灰化」とその対義語である「脱灰」について解説します。
脱灰 |
酸によって歯の表面が溶かされた状態。歯に含まれているカルシウムやリン酸などが失われていきます。 |
再石灰化 |
だ液の働きによって口腔内の酸が中和されている状態。歯の表面にカルシウムやリン酸などが再び吸収されていきます。 |
口腔内では、「脱灰」と「再石灰化」が常時繰り返されており、再石灰化より脱灰のスピードが速まると虫歯を形成します。つまり、虫歯の予防には再石灰化を促すことが効果的であり、その働きを促すものとしてフッ素やキシリトール入りガムなどがあります。
虫歯が重症化し、歯の神経や血管までが冒されてしまうと「根管治療」をする必要があります。従来ならば抜歯するしかなかった歯も、根管治療によって残せる場合があります。